決勝戦で感じた審判としての成長と「フリースロー5秒オーバータイム」の気づき

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審判成長記録

先日、ミニバスカップ戦のパート決勝戦の審判を担当しました。

試合は最後までどちらが勝つか分からない3点差の接戦でした。接戦ならではの緊張感が会場全体にあり、自分自身も普段以上に集中して試合に入ることができました。

結果として、この日は自分でも納得できるジャッジが多く、審判としての成長を実感できた試合になりました。

良かったと感じたこと

まず、ファウルの判定について、自分なりの基準を持って一貫して吹くことができました。

接戦になると、どうしても試合の流れや会場の雰囲気に影響されそうになります。しかし今回は、「これだけの接触があれば吹く」という基準を最後まで崩さずに判定することができたと思います。

また、特に印象に残っているのが、白チームのカットインからの得点シーンです。

周囲から見れば完全に得点が決まったように見えました。しかし私には、シュートにいくステップ中にケンケンをする動作(トラベリング)が見えていました。

接戦で得点が入り、ベンチも応援席も盛り上がり、選手自身も喜んでいる状況で、その得点を取り消すジャッジをするのは心理的な負荷が非常に大きいものです。

また別の場面では、ファウルでフリースローになるかと思われたプレーでしたが、実際にはオーバードリブルが先に起きていました。

これらの場面では単純に「何が先だったか」を見極めるだけでなく、

周囲の雰囲気や感情に流されず、自分に見えた事実を信じて笛を吹けるか

が問われます。

今回は、得点が決まった後の盛り上がった空気に流されることなく、自分に見えたケンケンを見逃さずにノーカウントをコールすることができました。

オーバードリブルについても同様です。

これは技術的な成長だけでなく、審判としての精神的な成長も感じられた部分でした。

試合後に残った反省

一方で、試合後に振り返って反省した場面もありました。

それはフリースローの5秒バイオレーションです。

ある選手のフリースローが明らかに長く感じました。

1投目は、

「ん?少し長いな」

と思った程度でした。

2投目では実際に数えてみると、おそらく7秒程度かかっていました。

しかし、1投目を吹いていなかったため、

「ここで吹くと基準がぶれてしまうのではないか」

という迷いが生まれました。

その後の3投目、4投目も同じよう7秒程度、時間を使っていましたが、

「なぜ最初は吹かなかったのに急に吹くんだ」

と思われるかもしれないという気持ちがあり、結果として笛を吹くことができませんでした。

なぜ吹けなかったのか

試合後に考えてみると、自分の中にはある考え方があったことに気付きました。

ファウルは吹かなければ接触を受けた選手が損をします。

トラベリングやオーバードリブルも、吹かなければ守っているチームが不利益を受けます。

つまり私は、

「誰かが損をしているから吹く」

という感覚を持っていたのだと思います。

そのためフリースロー5秒については、

「時間をかけている本人が損をするだけではないか」

という意識がどこかにありました。

だからこそ、

「かわいそうだから吹かなくてもいいか」

という心理が働いていたのだと思います。

5秒バイオレーションにも守られるべき相手がいる

しかし今回振り返ってみて、自分の考えは少し違っていたことに気付きました。

例えばスローインの5秒バイオレーションです。

これは絶対に吹かなければなりません。

なぜなら、ディフェンスは5秒間必死に守り続け、パスを出させないように頑張っています。

そして5秒間守り切ったのであれば、それはディフェンスが正当に勝ち取った成果です。

もし審判がその5秒を見逃してしまえば、ディフェンスの努力を無駄にすることになります。

つまりスローインの5秒は、

「5秒間守り切ったディフェンスの権利を守るためのルール」

とも言えます。

ではフリースローの5秒はどうでしょうか。

一見するとシューター本人だけの問題に見えます。

しかし、もし7秒、8秒と時間を使えるのであれば、

  • 呼吸を整える
  • 緊張を落ち着かせる
  • ルーティンを増やす
  • 気持ちを切り替える

といったアドバンテージを得ることができます。

一方で、ルール通り5秒以内で打っている選手はそれができません。

また、守備側チームも「5秒以内に打たれる」という共通条件のもとで試合をしています。

つまりフリースロー5秒も、

競技の公平性を守るためのルール

なのです。

表面的には被害者が見えにくいだけで、実際には相手チームやルールを守っている他の選手の権利を守る意味があります。

今回の反省を通じて、

「被害者が見えないから吹かなくていい」のではなく、「誰の権利を守るためのルールなのか」を考えることが大切なのだ

と気付くことができました。

接戦だからこそ学べたこと

今回の決勝戦を通してもう一つ大きな学びがありました。

それは、

集中力によってパフォーマンスは大きく変わる

ということです。

接戦でミスが許されない状況だったからこそ、自分でも驚くほど集中できていました。

プレーの見え方、判定の精度、状況判断のスピードなど、普段の試合以上のパフォーマンスを発揮できた実感があります。

逆に言えば、自分にはまだ集中力を高められる余地があるということでもあります。

決勝戦だから集中するのではなく、どの試合でも決勝戦と同じ緊張感と責任感を持ってコートに立つことができれば、審判としてさらに成長できるはずです。

今回の試合では、自分なりに良いジャッジができた場面もあれば、フリースロー5秒のような反省もありました。

しかし、それらを振り返ることで新たな気付きが得られました。

審判の成長とは、笛を吹いた数ではなく、

「なぜ吹いたのか」 「なぜ吹けなかったのか」

を考え続けることにあるのだと思います。

決勝戦で得た自信と反省の両方を大切にしながら、これからも一歩ずつ成長していきたいと思います。 🏀

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